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CJ MTB 2019 6/30 富士見 観戦記 その2 [MTB観戦]

Coupe du Japon MTB 2019 富士見 観戦記 その2
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今回筆が進まなかった理由の大きな1つに、『逆走』問題があった。これには勢和多気でも話題になった『エスケープ』問題も絡む。結局は参加者が『紳士淑女』でなければならず、全員がしっかりと『ルール』を理解しなければならない。その全員は世界を含むので、ローカルな理解はいけないというのも絡んでぐるぐるしていたのだ。
今回の問題の発端は大岩越えとそのエスケープ。
大岩越えを乗車クリアできないのが分かっていながら大岩越えルートを選択してしまう問題。
行けると思ったけど大岩の上で立ち止まってしまい、順走でなんとか進もうとする間に後続者の邪魔をしてしまう問題。
行けると思ったけど大岩の上で立ち止まってしまい、逆走して後続者を邪魔してしまう問題。
それぞれの問題にはオプションがあって、エスケープが長すぎる問題や、順走で行く際にコース外に出たり、ポールやテープを変形させてしまう問題、そして、そもそも逆走はルール違反じゃないかと外野が叫ぶ問題。
この中で、最初の問題であるエスケープの長さに関わること。これは勢和多気の時にも話題になっていたことで、エスケープは長い方が良いという人と、降車していくよりは多少早いくらいで良いと言う人に二分され、結論は出ていないw。ちなみに私は後者派。
2番目は、危険を感じてコースの真ん中で身動きが出来なくなって後続者に大迷惑になったり、邪魔にならないようにとコース外を進んでしまったり、ポールやテープの内側を通れば良いのだと、それらを変形させて(破壊することもしばしば)無理矢理進んだり。そもそもルール的にどうなのという問題に至る。
3番目の逆走問題は、上記2番目の問題が「逆走できない」ということに起因していることもある。そして、逆走を選んだとしても順走でくる後続者を邪魔してしまうケースにも繋がる。
1番目の問題は結論が出ないので置いておくとして、まず、3番目の問題。
逆走はルール違反なのか。
マウンテンバイクのルールを見る限り、逆走NGという言葉はない。唯一、No rider may turn back on the course to reach a feeding/technical assistance zone.フィードに行くためにコースを逆走しちゃいかんよ、というものはある。つまり、世界でみんなが共有しているルール上では、フィードに戻るんじゃ無ければ逆走については特に言及していないってこと。順走で規定周回を回らなければゴールできないのだから特に指定する必要のないことなのだと思われる。
であれば、逆走は可なのかというと、A rider must act in a sporting manner at all times and must permit any faster rider to overtake without obstructing.競技者はいつでもスポーツマンとして常識的な行動を行い、自分より速い競技者を邪魔せずに抜かさせなくてはならない。という条項が優先されると言って良いだろう。
要は、フィードに戻るのでなく、かつ他の競技者を邪魔しなきゃ逆走して良いと言う事になる。世界で共有しているルールではね。
で、2番目の順走で進んで他者を邪魔してしまう問題。今回は岩の上に至る前の段差で躓き、『逆走できない』からと申し訳なく進んでいた選手も少なくないと思われる。その先でコース上をずるずると降りていくのは他の競技者の邪魔をしなければOKだが、今回はそうでないケースが目立った。
さらに、その場で失格になるようなケースは山ほど有った。コース外を歩き、ポールを回ってコースに戻るのは×だし、ポールの内側を通るのだとしても、ポールを変形させて進むのもコースを変えているとも捉えられる非常にグレーな行為と言える。大岩の上で長時間留まってどう行くかを考えるのだって自分より速い競技者を邪魔してはならない というルールに反する。
ここで重要なのは、公平性と公正性。公平性とは全ての競技者が同じ基準でレースをしているということであり、公正性は全ての競技者がその共有されたルール内で正しく競技を行ったかという事。MTBでは基本的にフィード以外の場所に審判を配置しない。ということは、その公平性と公正性の判断がそれぞれの競技者に任せられているということ。A rider must act in a sporting manner at all times.ということだ。
だから、しっかりとルールを全員が理解した上で、個々人の判断では公平性と公正性が守られない可能性を感じたら、コースの変更やそのレースに限った紳士協定のようなものを提案しなければならないし、競技者同士の合意形成をしなければならないと思う。その為の事前に行われる監督者会議なのだと思われる。
今回のケースでは、それも難しかったね。雨が降らなければ大岩越えはそんなに大変なことでは無かっただろうから。前日の試走と変わって岩の手前に掘れているところが出来てしまい、そこで足をついてしまい、逆走できないとの判断から大岩の上に進んでしまったというのが現実なのだろう。
さらに、『逆走NG』という声がいろいろな所から聞こえているのも事実。マウンテンバイクのルールの上位のルールで何があろうと逆走NGがあるのかもしれないし、そのあたりをこれを機会に明確にしたいですね。
反論助言お待ちしてます。
Men Masters
1位 國井敏夫 40-1
2位 斎藤朋寛 40-2
3位 吉元健太郎 40-3
4位 岡本紘幸 30-1
5位 澤田泰征 50-1
6位 塩見学 50-2
12位 村田隆 50-3
13位 福王寺一樹 30-2
40位 橋本寛二 60-1
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全日本までおかしな戦いが続くのだと思っていた。國井敏夫と巨人斎藤朋寛の名前を展望に書き漏らしたのを知ってもなお、その2人の戦いに誰かが割って入るとは考えていなかった。
昨年、品川は出れば勝った。相手に竹谷賢二が来ようが、巨人斎藤、國井が来ようが品川は誰も寄せ付けなかった。それが、今年の始めからその無敵の品川を岡本紘幸が下すようになって、飛び抜けた2人とそれ以外の人達というイメージに結びついたのだ。
第三レースはマスターズと女子。2分差のスタートを見送ったあと、大岩で待ち受ける。トップで来たのは岡本だったが、巨人斎藤、國井をはさんで品川の順。その後ろは大橋尚哉だったようだが、大岩をパスする人、大岩で立ち往生する人で観客目線では大混乱。順位の把握なんてとんでもないwww
2周目のファーストシングルで順位の整理しようとしていると、岡本、巨人斎藤、國井、品川の順位は変わらなかったものの、目の前で品川がスリップダウン。本人が転けることなく倒れたチャリを飛び越えるだけのアクシデントだったが、右に倒れたためにリアディレーラーが終了。あっけなく品川の脱落が決まった。
Masters40でのトップを予想していた吉元健太郎、Masters40ランキング1位の大橋尚、東北の雄叶英樹、シマウマ檜垣良一、AX青木誠と40代が続く。50代トップは有持真人、酒居良和ではなく、BBQ塩見学が泥を味方に付けていた。
3周目のホームストレートを駆け上がる時、岡本が後ろを振り返る。視界には順位を入れ替えている國井と巨人斎藤が控えていて、しかも彼らの方が力強いペダリングをしていた。岡本が首位を明け渡すのは時間の問題。ここにきて初めて、おかしな戦いの終焉を認識した。
國井がトップを奪うと追いすがる巨人斎藤を2分突き放して勝利。ここまで岡本品川の2人で独占していたCJ-U/1のトップツーを突き崩した。岡本はその後負傷し、全日本に向けてギヤ付き自転車の練習を怠らない吉元に追いつかれ、全体3位の座は吉元が奪い取った。岡本は4位でフィニッシュ。
その後ろでもドラマが。酒居、有持が泥を味方に出来ず沈む一方で、泥を味方にした塩見を驚異の一定ペース澤田泰征が交わして5位でゴールに到達していた。
Masters30では、品川が早期にDNFを決め、岡本が負傷しながらも1位。ドラゴンvsたぬきは、泥を味方に出来なかったドラゴンが戦意喪失でDNFにより、たぬき福王寺一樹が全体13位の好位置でフィニッシュ、マスターズ銀メダルを手に入れた。
Masters40は、全体トップスリーがそのまま40のトップスリーとなる。國井、巨人斎藤、吉元。全日本にもこの3人は出場するはず。おかしな戦いはこくさい闘争に移行するのであろうか。
Masters50は、常連酒居、有持の失速により大混乱。酒居の出る戦いで勝ったことのない澤田が勝利。塩見はペースが落ちない澤田に抗しきれず2位。3位には妙高マイスター村田隆が入った。
Masters60は、國井の激走から逃れて4周回目に入った橋本寛二。あの悪環境での完走。おめでとうございます。
Women Elite/Youth/Masters
Elite
1位 今井美穂
2位 小林可奈子
3位 末政実緒
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Youth
1位 渡部春雅
2位 中島瞳
3位 太田まどか
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Masters
1位 辻瑞穂
2位 北島優子
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2018ナショナルジャージを着る最後の機会。今井美穂が八幡浜の力強い走りをここでも見せた。MTB挑戦初シーズンは縦の動きに不慣れなところを見せていたが、ドロドロな環境でも安定して走れるようになってきているね。2019のナショナルジャージの一番近距離に居るのがミポリンである事には変わりがないようだ。
小林可奈子は、一週前の妙高から間がないものの難しい泥環境で強さを見せた。ミポリンに迫るところまでは行けなかったものの、あと3週間でどこまで調子を整えてくるか
3位には末政実緒が入る。15,16の実緒、17の可奈子、そして18ミポリンという全日本チャンプ経験者で表彰台が占められたことになる。途中、橋口陽子の後ろになっており、データを見ると3周目にペースをかなり落としているので、メカトラになっていたようだ。最終周にミポリンに迫るペースを見せて3位に食い込んでいるので、全日本に上手く合わせられれば、3回目の王者も夢ではないだろう。
橋口陽子は実緒の前に出られたものの守れず4位。平田千枝は陽子のちょい落ちのペースで5位。佐藤寿美は2周目まで良い走りを見せていたものの、3周目からペースがガクッと落ちた。トラブルだったのだろう。それでも諦めず走りきって同一周回完走でゴールした。
ユースは渡部春雅がまだまだ苦手の泥環境に苦労しながらも、エリート可奈子の前で走りきる。二日前にロードの全日本選手権で最後のスプリントで負けての2位。そこから疲労が全て抜けてはいない中だからやはり強い。全日本はまたエリートとの混走になるだろうか。田沢湖でどんな走りを見せるかが楽しみだ。
中島瞳は3分以上の差を付けられて2位。とはいえ昨年の全日本で+13%の差だったのが、雨という環境で単純比較できないとしても+6%の差に縮まっている。まだ背中が見えなくなってはいない。太田まどかは3位完走。雨の環境にかなり翻弄されたね。
マスターズは、青木寿美恵がDNFにより、辻瑞穂と北島優子のマッチ戦。辻瑞穂の貫禄勝利となった。
Men Junior
1位 山口創平
2位 松本一成
3位 中島渉
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松本一成が飛び出て、どんどんエリートを食い、スタートで出遅れた父駿に追いつく勢いだったが、メカトラでストップ。創平が大事にかつ攻めて走り3勝目をあげた。
表彰台では2人とも強気発言の応酬。若いね。全日本が本当に楽しみだ。
中島渉は本来なら一成のメカトラで前に行ける距離に居なければならないが、まだ本調子では無いようだ。その一成のメカトラで前に出る位置に付けていた高本亮太は、フラットタイヤで後退。悔しい-1Lapとなった。
Men Elite
1位 前田公平
2位 竹内遼
3位 村上功太郎
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平林安里が先頭を引っ張り、そのまま逃げ切るかと思われたが失速。変わって先頭に踊り出た前田公平が他を圧倒しての勝利。今季3勝目を決めた。バイクの扱いが丁寧だから難しい環境でもメカトラと遠い位置に居るというのも強い理由の1つ。おめでとう。
吉無田で勝利、八幡浜でもブリジストンワークスの前を走り日本人3位、海外でもポイトンを積み上げ、UCI日本人ランキング5位という位置に付ける竹内遼。今シーズン調子の良い中原義貴と順位を入れ替え続け、そこに泥詰まりも重なり簡単に心が折れてしまいそうな環境だというのに、シャボン玉のハートと言われる心は割れて消えることはなかった。中原義貴との争いを制し、最終周に2位の位置に上がるとしっかり力強く走りきった。。
村上功太郎は何度か遼を射程に捉えていたものの、攻め落とすことは出来ず、最終周に義貴を交わして3位登壇。前日、FSWでロードU23を走った翌日で、更に難しい環境での3位。圧倒的な速さで飛び出したがトラブルに沈んだ安里も、この日前を力強く走ったお遼も功太郎と同じU23。19歳と22歳の戦いの前哨戦はお遼に敗戦したことになる。次の1戦に秘めるものありだろうね。
最終周に入るまで2位の位置を走り、最後ドカンとペースの落ちた義貴は6位。何があったかは本人も語らないので誰も分からない。悔しさは全日本に持って行きなさい。神永真一と上野蓮がその義貴を交わして4位、5位。
公平25、お遼22、功太郎19、真一19、蓮21、義貴26、そして安里は22。
平均年齢22歳。U23の年齢だ。一気に世代交替したね〜。
富士見はスタートゴールで人が集まるところとメーカーの展示スペースが離れすぎている。しかも鹿ネットが出来て近道も無くなった。それでは人は上手く回らない。メインの駐車場をもう一つ下に移して、一番上の駐車場にスタートゴールとメーカーブースを配置するなど、何か考えないとイベントとしてお金が回らないなと思う。年1回開催になった今こそMTBイベントの聖地としてリノベーションを期待。

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