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CJ MTB 2020 9/27 深坂 観戦記 [MTB観戦]

Coupe du Japon MTB 2020 深坂 観戦記

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幸平はやっぱり強かった。

 

もちろん本人の身体能力もあるが、彼のフィードがわたわたしたところを見たことがない。つまり、大きなメカトラと縁が無いということ。今回の深坂のコースはフラットタイヤの罠が多く待ち受け、実際、上位勢含め何人もがタイヤ交換を訴えてフィードに飛び込んだ。

 

そして、ラップタイムを見れば、最初の二ラップは周りの様子伺い、まわりのトラブルもあって抜け出ると淡々と12分前後でラップを刻み、ラスト1周は再びペースを上げ1周目と同じようなタイムで走り抜けた。手の内を見せずの圧倒的な完勝だった。強かった。

 

 

今井美穂もかっこよかった。

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初戦菖蒲谷を制し、学生ロードタイトルも手にした川口うららの優勝を予想していた私(展望ではその段がごそっと抜け落ちていたけど……)を見事に裏切って、ミポリンが日本で一番速い山チャリ女子の座を守った。ミポリンを前に2人パックで走り、3周目のうららの仕掛けで5-10秒ほど離されたが、それに耐えたばかりか逆に突き放しての勝利。若者の挑戦を退ける形の貫禄勝ちの展開だった。強い。

 

5-10分間隔でしか状況が掴めないXCOだから、その間にもいろいろなやり合いがあったんだろうが、仕掛け合いの展開はやはりリアルタイム実況が欲しいね。

 

という、東京五輪男女代表ががっちり勝った。

CJ-U深坂2020のトップですね。

 

 

今回もXCCが開催されたが、それを観戦or撮影するとなると金曜もおやすみを取る必要有りとなるので断念。土曜5:00出、美東SA19:00着。近辺で日帰り温泉にお金を落とそうかとも思ったが、Go to トラブルムードとクラスター出すもんかの葛藤の末断念。今回も現地以外は高速の売店と、コンビニだけの接触に限定の旅にした。結果、高速を降りることなくそこで車中泊を決め、ロード世界選手権を観戦後就寝。翌日曜日4:00起床、5:00出、コンビニ朝食済ませ6:15会場入り。となりました。

 

前日土曜開催のXCCは、女子2人も混ざっての同時走になったようだ。

 

男子は山本幸平、沢田時、北林力、平林安里、竹内遼の5人で先頭集団を形成。幸平がスパートして抜け出し、トキ、リキ、安里でラストの直線に出て、安里がまくって2位とのこと。20分走でも幸平は別格。国内9勝安里もトラプルがなければやはり速いという結果だった。

 

女子は、調子の良さを見せてうららが同年代のライバル松本璃奈に2分差を付けて勝利。

 

? 音速の若頭岸本直樹が12.9km/h。うららが13.6km/h。ん?まさかね。男子エリートたるものが同時レースで女子エリートの後ろを走るとか……。ま、男子3周、女子2周のアヤだよね。

 

そういえば、何処にいってもマスク無いんですか?とマスクを差し出される私の奇妙なネックゲイターについて。

 

私はこれ無しでは活動できません。会社に出社するときもこのままだったりします。マスクと何が違うか、口のまわりに密着しないので呼吸の妨げにならないこと、そして、下がスカスカなので、かなり強く吐いた息でも鼻の隙間から漏れて眼鏡にかからず全部下に抜けてくれること。そのおかげでマスクだと眼鏡が曇ってしまう状況でもほとんど曇らない。これからの季節、眼鏡カメラマンにとって重要なアイテムなんですよ。ほんと。

 

今のところこの要件を満たすのは、モンベル様のクールネックゲイターのみ。他のネックゲイターは、布を通して呼吸する事を想定していてマスクと同様に息苦しかったり、顎のラインとの隙間がないものが多くて強く圧力を掛けると息が上に上がってくる。モンベル様、はやいところ再販願います。四月からそれしか使ってないので、洗濯を繰り返してさすがに落ちない汚れが目立って……。

 

早速、コースを逆走で1周。試走時間が終わる頃にゴールに着くように。コースは昨年に比べて、走る人が楽しい(=平均強度が上がる)方向に振ったかな、という感じ。昨年の撮影スポットだった岩だらけの下りは姿を消した。果てしなく直登するいじめとも言える激登りも無くなった。1カ所に居座ってそこそこ良い絵が残せる箇所を削られるのは、写真を撮る人からするといじめである()

 

とはいえ、試歩して思う。スムーズに見える路面に所々現れる鋭利な角を持つ石。フラットタイヤ地獄になるのは容易に想像できる。観客の皆様も1度試歩してみることをお勧めします。リムに当たるくらいの高さの側面に鋭利な角をもつ石がいーーーーっぱい埋まってますよ。いひひ。

 

第一レースは男子ユース、チャレンジと女子ユース、マスターズに男子女子オープン。1周から3周とクラスによって周回が分かれる上に、1周回しかないクラスがあるというのがつらい。さらに、男子チャレンジのトップと争う男子オープンの先頭と女子オープンとのペース差を考えると、せめて男子オープンは2周にして欲しかったw

 

ユースは、1周目から柚木伸元独走を予想していたが、音速組の遠藤紘介がトップで戻ってきた。続いて野澤瑠、そして伸元、その後ろに楠皓雅。すこし間を置いて澤井千洋と続いた。伸元は2周目までトップに出ることなくまわりにペース合わせて観察していたようで最終周の3周目ベストタイム13:11を出してゴール。余裕の勝利を飾った。2位には2周目までトップを引っ張った皓雅、3位に1周目のラップを獲ったリュウが入る。伸元は来年ジュニア、パリの年には20才のU23。ロスの年には24才のエリート。世界を感じて走って欲しいね、

 

チャレンジは地元FUJIMOTO FARMの徳王丸雄貴がすかっと抜け出て完勝。タイム的にはアドパンストップを争えるレベル。昨年吉無田3位は伊達ではなかったという事ですね(見逃してました……というか似て非なる苗字の方と見間違えてましたw)。2位には加藤直仁が入って昇格。ニポポさん、確実に昇格手続きしましょうね。CJ-U/1だからこそ讃えられる名誉のブロンズは上原正憲だった。

 

 

女子ユースは、日吉愛華、北都留千羽、西村志帆の3人。ユースが3人以上揃うのは撮っても良いね^^。菖蒲谷、朽木と他を寄せ付けなかった愛華に対して、千羽もチャレンジ男子に挟まれながら粘ったが2周目の落ち込みを抑えた愛華が男子チャレンジ6位前後で走りきって今季三勝目を飾った。

 

女子マスターズは、昨年シリーズチャンプの中川左裕里とエリートからマスターズに鞍替えしてきた白井彩の接近戦となった。いやぁ。女子マスターズでゴールで7秒差のレースなんて見たことあっただろうか。終始お互いの呼吸が聞こえる距離での争いが続き、前を引き続けた中川がマスターズの意地を見せた。

 

 

第二レースは、アドバンスと男子マスターズ。UCIレースなので、UCI競技以外は第二レースまでに終わらせるということだろう。キッズレース等は土曜日に済ませているので、レース間隔に余裕が有りカメラ屋にとってはありがたい。

 

さて、アドバンス。

 

全日本の日にCJのアドバンスではなく、全日本のエリートに出るための席は、ここ深坂とゆぶねの2戦で4つ残っていた。その半分の2席を決めるのが、この深坂。予想では、文句なしのテッペンを石川絃、2位3位を音速のゴート八木郁人と、安曇野男子橋本青空が争うとした。が、その時、一人、もう1人の石川、石川正道を忘れていた。

 

と、申し訳ない思いでいたら、スタート直後にバチンと音が聞こえ……。誰かと思えば七海ちゃんパパの方の石川がコース脇にたたずむ。なんか、妙に心が痛かった。

 

レースはバチン以外、いやバチンがあったからこその予想通りの展開。石川絃は最初から突き抜けていき、2位3位は予想以上に接戦。いつもは走りながら余裕をかます八木も、カメラの前でおどけたポーズを取れない。お互いが視界に入る距離という奴だ。カメラの前での余裕のポーズよりも勝負に拘った音速のゴート八木が追いすがる橋本から逃げ切り、八木はエリート昇格を決め、橋本は2度目のアドバンスのブロンズメダルを手にした。どっちかがはやく折れてくれる方がドキドキしなくて済むんだけどね。

 

さて、全日本をCJでなく全日本で走るために、残り2席を確保するのは誰になるのだろう。(エリート、U23、ジュニア、ユースは全日本、アドバンス、チャレンジは同日開催のCJなのです。)

 

マスターズ。ランキング仕込みの時に有持真人の名前を見て1つ違う行に印を付けたため、展望の時に見逃してしまった。見逃さなければ、ズイフトをやりこんで居る上に、弱点の暑さも消え去り、同年代のライバル酒居良和と張り合うと書いただろうことは疑う余地はない。言い訳ですねぇ。

 

さて、レースはいつも通り岡本紘幸がトラブルをさけつつも高いスピードを維持し続ける。後方とスピードで1km/h以上の差があるのだからもう勝負ではない。その後ろでは、スロースターター傾向の酒居良和が上位にいないのは何時もの事で、田村竜樹、大橋尚哉がつつき合い、と続くまでは良いのだが、展望時に見逃した有持が四番手につける、そして、ポテトの田林修吾、塩見学、山田敬士朗、堺章吾、内野真治と続く。予想で各年代3位までに入ると展望したメンツは堺だけ。こういう時、心は沈みます。ははは。

 

2位を大橋尚が引き、有持、田村が続き、その後ろに酒居が得意の追い上げをいただいて見せて4人パック。最初に田村が遅れ始め、酒居が有持の前に出るところまでで私の順位把握は終了。どうも、その後一旦有持は前に出るも、沢渡りで大橋尚が脱落、乗車でいけた酒居が有持を交わして前に出ると、そのまま最終周になんとベストラップをたたき出して2位に入ったようだ。有持は20秒差付けられての3位。田村が大橋尚を交わして4位となった。

 

堺を挟んでその後ろでは田林、塩見、浅井秀樹が50代の三つ目の表彰台を争っていたが、元気な走りを見せた田林が年代3位を確保した。大橋尚、酒居に続いて40代三つ目の席は本人達が気づいていたかは分からないが、神吉好弘と松尾芳秀の15秒差の争い。松尾の1周目のトラブルがなければ、順位は逆転していたはずだ。

 

そして、60代の争いは橋本寛二。ほんと頭が下がります。

 

第三レースはUCI女子。女子エリートのみ6名の争い。上位2人の争いは始めの所に書いたとおり、今井美穂が川口うららに一旦押されるも盛り返しての寄り切り、といった戦いだった。

 

3位には、存在感の増してきた矢吹優夏。菖蒲谷で歯が立たなかった末政実緒の前でフィニッシュ。前の2人との差はまだ大きいが、可能性を最大限に活かせるようにまわりのサポートも重要だろうね。

 

実緒は、こういうひたすら漕ぐ系のコースだと技術と経験が活かしにくいかな。沢渡りとかでバランスを崩しても平然と持ち直す走りとか、ホントみんな目に焼き付けて欲しいと思う。

 

松本璃奈は今シーズン気持ちがついてきていない感じ。HCでトップと同一完走を果たした実力はあるのだから、COVID19に一番翻弄されたのかも知れない。しっかり気持ちを充電して欲しいな。

 

山田夕貴。元気あふれる笑顔が会場にいるのはいいね。去年に比べれば走りは良い感じになってきているので、さらにあげていきませう。

 

 

第四レースは、男子エリートと男子ジュニア。

 

男子ジュニア。

高本亮太。ジュニアでフルメンツで初勝利。おめでとう。ペースもエリートで6位相当のスピード。きたきたって感じだね。来シーズン、エリートの上位陣とつばぜり合いが楽しみだろう。

 

2位には松本一成、そして、3位に中島渉。ここまで1分以内、ペースで6位相当なんだからね。高い次元で争っている。

 

4位は副島達海。トラブルで後退したようだ。5位は北林仁。今回は不発だったかな。最後の1周、ペースを上げて終わっているのがいいね。

 

 

男子エリート

 

絶対王者でした。端から見ていて山本幸平余裕の勝利。2012年にXCのレースを見始めて以来、幸平の余裕の勝利が見られなかったのはたったの二レースだけ。そして、勝つときは誰かと争うというのではなく、いつも自分との戦いをしているように見えた。それは今回も同じだった。10年近くそれができるってホントすごいなと思う。そして、そんな彼を日本で誰でも知っている人にしてあげられないことを歯がゆく思う。んーーー。

 

幸平に戦いを挑む若手の最前線は、沢田時だった。日本でぶっちぎりをカマしてきた流れは、幸平がいなければまたトキに栄冠をもたらしたのだろう。3周目と6周目にタイムの落ち込みはあるが、2周目のタイム付近で最後まで走りきっており、調子は悪くなかったと推察される。3位に入った北林力も同様のペースで更に安定してタイムを刻んでおり、幸平が居なかったらこの二人が10秒差程度の息詰まる戦いを演じていただろう。

 

この二人と幸平の差は1周30(幸平のペースアップ後)。決して小さくはない。幸平が東京五輪以降も一線で走り続ける可能性は極めて小さい。幸平が安心して後を任せられると思えるところまで、全日本、そして、来シーズンの五輪前の大会で迫れるだろうか。

 

今回感じたのは、機材の差。NESTOPAXがカタログ販売は未でも、日本のビルダーとしてレースでフルサス車を走らせている。韓国のWIAWISも然り。作り手とした世界の最先端を行く台湾は言わずもがな。潮流はフルサス化に進んでいるし、男子の体重とスピードであれば、フルサスの方が速いというのはずいぶん前から言われていること。なのに、フルサスがラインナップにないところがある。機材スポーツなのに機材で勝負させられない。勝負に拘れるのであれば、OEMでもなんでも良いから戦える機材を与えてあげられないものだろうか。なんて感じてた。

 

帰りは、いつもの様に山陽道で。気分転換で中国道を走ってみようかななんて思ったが、少しでも早く帰って、少しでも早くあげることが不文律と考えたw。前日移動でちゃんと寝ていたこともあって、京都まで仮眠無しでいけた。が、そこで仮眠のはずが爆睡w。でも、結局家に着いたのは10:30。ま、どう転ぼうが同じような時間に着くようです。

 

今回は、たまたま、偶然が重なって幸平選手と2人きり……お子様含めて3人きりになるタイミングがもてた。2012年から会場をほっつき歩き始めてから、初めてのこと。いやぁ、年柄にもなく緊張したぜ。ははは。

 


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