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CJ MTB 2019 4/14 くまもと吉無田 観戦記 [MTB観戦]

Coupe du Japon MTB 2019 開幕。


2012から観戦を始めた私にとっては八年目のシーズン。重いカメラを抱えて全員を撮るようになって七年目のシーズンとなる。


最初はど素人が全員撮るなんてしても誰も見てくれないし、個人情報だと言って勝手に撮るんじゃねぇとお叱りの言葉をいただくのではないかとヒヤヒヤしていた。実際そんな助言もあった。


そんな時、勝手に撮っても良いんだと思わせてくれたのが、お遼(当時の「りょう」は斉藤亮を指してしまうため、差別化するために産み出された呼び名である。別名ジェイソン)こと竹内遼。2013木島平で勝利し、私を見つけて直接お礼を言ってくれたのが彼だった。


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当時、彼はエキパ(エキスパートクラスのこと、今のアドバンスと同等クラスでユース世代は年齢制限でこのクラスまでしか上がれなかった)のトップ選手。そんな彼からにこっと笑顔とともに「ありがとうござます」と言われてみなさい。一発でファンになってしまいますってw。
その後、同世代のライバル平林安里がぐいぐいと成績を伸ばし始め、お遼(当時の「りょう」は斉藤亮を指してしまうため、差別化するために産み出された呼び名)はなかなか勝てなくなった。FUKAYA RACINGの本人紹介内の自虐ネタにもあるが、ガラスのハートならぬシャボン玉のハートと言われ、言い走りをしているのにぱたっと失速してしまうもどかしいレースが続いた。唯一輝いたのは2015年、CJが始まってJシリーズエリートからCJジュニアになったシーズン、妙高でエリートと同じ周回を同時スタートで走ってエリートを下してジュニアが勝利した大会だった。
それから四年。Prorideを卒業してdrawerに移り、トッププロ選手の1人として走り続けていたが、2017の下関で表彰台に乗ったのみでなかなか継続してトップ争いに加わることができなかった。同世代の山田将輝も戦列を去り、このままくすぶり続けてしまうのかで迎えた2019シーズン。戦友松本佑太とともにFUKAYA RACINGを立ち上げた。
開幕戦くまもと吉無田。五輪選考の年という事もあり、安里が居ない、BSの沢田時と平野星矢も居ない。トップ選手誰もが勝てるチャンスだった。が、このレースで彼が勝つことを期待しても予想した人は何人居ただろうか。私も展望の最後にファンとしてガンバと追加するだけで、お遼を優勝候補の筆頭に据えたわけではなかった。
冷たい雨が降り続く中、吉無田での最終レースは始まった。そして、お遼がトップに躍り出る。野嵜然新という新進気鋭のレース解説者が私の隣で語っていた。身体能力的には勝てるはずのに、少しでもついて行けないダメだと思うと追い込めなくなる、のがお遼がシャボン玉のハートと言われる所以。だから、早いうちに独走状態を築ければ「ついて行けない」が無いからこのまま勝っちゃうだろう。それが的中した形だった。
長々と書いてきたが、このレースの私個人のクライマックスはここ。
竹内遼。エリート初優勝おめでとう。
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私はあなたが木島平で声を掛けてくれたからここに居るのですよ。でもずっと勝てなかった。そんなくすぶった思いがどわーーーっと解放された瞬間だった。いやー、土曜の朝出掛けるまで行くかどうかは50:50だった。それを行く方に+1して本当に良かった。
ありがとう。
ということで、個人的な思いは吐き出させていただいていつもの調子に戻ります〜
栃木を出たのは土曜、朝5時。1350km。ナビの予想は14〜16時間。食事休憩を挟むし、仮眠もあるだろうということで16時間を想定していた。長距離移動は到着時間を指定しない。そうすることで、自分のペースで走ることが出来る。この気持ちの余裕が1人での移動では重要である。
本当は4時出のつもりであったが、この一時間に行くか行かないか50:50の気持ちが現れていたりする。行かないと後悔する気がする。それが最後の一押しだった。
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壇ノ浦PA。ヴェゼルでの九州初上陸を前に関門海峡を望む。 吉無田に近い入浴施設で検索して引っかかった温泉で身体を癒やし、これまた近傍の道の駅で検索して引っかかった道の駅大津で車中泊して翌日のレースに備えた。栃木を出たときの気温は0℃であったが、熊本は就寝時でも10度を超えていて助かった。
8時から試走。でも、4kmのコースで40分の試走なので、試歩のために7時入りを目指す。山道4kmなら90分くらい見ておかないと回りきれないからだ。前日入りできれば余裕なんだろうけどね。ついたらほとんど誰も居ませんでした〜ww
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コースの印象はダイナミック。場所を選べばコースの半分くらいが見渡せる感じで、コース脇どころか敷地全体どこからでも観戦できる。素人でもレース展開が掴みやすく、途中何度もカメラを抱えずに観戦していたい気分になった。走って面白いか、テクニック的な見所があるかどうかは置いておいて、単純にレースを見るので言えば断トツで面白いコースだろう。
そして、昨日の様子を参加者に聞く中でドクターヘリが来たという情報。近くの病院まで距離があるので救急車でなくドクターヘリが来るということだった。新谷さんのことを思い出し背中が寒くなる。そして、当事者が松本一成と聞きえーーっとなる。ゴール手前にあるジャンプセクションで派手にやらかしたようで、本人FBによれば脊椎の圧迫骨折とのことだ。胸椎は固定のしようがないのでくっつくまでは日常生活も辛い←私も経験者。早く回復してくれることを祈る。
Men Youth
9:00スタートしていったのはMen Youth。ここでも有力選手がDNS。村上裕二郎。兄情報に依ればインフルとのこと。
スタートは達海が出る。スタート後の観客からは陰になる右コーナーで楠皓雅が転倒。少女がそれを心配する廻りの人に大声で報告し笑いを取るw。かなり場が和んだ一幕。その間にもレースは進み、最初の登りで瀬戸口瑛が達海を交わしてぐいっと前に出て他の3人との距離を確保する。
転倒して出遅れた皓雅は前を追い上げ2周目前半には達海と福永隼人を交わして2位に浮上していた。達海は隼人にも交わされ辛い展開に。その後も皓雅は淡々と追い上げるが1周目で築いたリードを守った瑛がそのまま優勝。おめでとう。
瑛と皓雅の2、3周目のラップはほぼ同じであり、最初の転倒がなければ白熱の面白いレースになって居たのかもしれないね。結果、瑛、皓雅、隼人の地元九州勢が表彰台を独占する開幕レースとなった。
Men Challenge
チーム名がガチャピンの木下雄介がホールショットを決める。何故ガチャピンなのかって聞いたけど……あれ、なんて答えだったっけ。
最初の登りまでは雄介がトップをキープしていたが、観客前の下りを先頭で下ってきたのは、徳王丸雄貴、続いて橋爪佑輔、雄介は3位に下がり、菅大介が後を追う。
その間に割って入って雄介の前にいたのはゼッケンナンバー908オープンで参加の野田拓司。明らかにチャリ体系だし、誰だと思ったら元エリートライダー。私が観戦を始めた年に一線を退いているものの、エリートでも上位を走り世界選手権にも出た実力者。八幡浜、下関と西のレースだけでも正式エントリーで出てレースシーンを盛り上げて欲しいなと思う。2007にジュニアってことは今年30。またマスターズが盛り上がる?
2周目、恐竜の所でトップに立っていたのは橋爪佑輔。その後の芝直登で木下雄介が再び先頭を奪い返す。雄貴は3位に下がり、拓司はその後に(拓司はオープンなので2周回でゴール)。4位大介は1分以上遅れ、表彰台はその3人でほぼ確定。3周目はその位置関係をほぼ変えないままゴール。木下雄介と橋爪佑輔のゆーすけコンビが最初の特別昇格の権利を得た。
木下雄介は大学進学を前に一旦レースから距離を置き、昨年からレースシーンに戻ってきて成果を出し始めた。次はエリート昇格だな。
木下雄介さんは大丈夫だと思いますが、橋爪佑輔さんは直接のつながりはありません。誰か、CJの特別昇格はCXなどと違って自己申告であるとお伝えください。詳細は2019テクニカルガイドを参照。
Women Masters
いつもは北島優子だけになりがちだったクラスに愛媛の2人がやってきた。結果は昨年の八幡浜の結果通りになった。おめでとう。
この愛媛の2人が八幡浜、下関以外にも遠出するか否かが、今後のCJチャンプ争いの行く末を握るね。
Men Junior
ルールで行けば女子エリートと一緒に男子エリートの前のレースで走るところだが、人数配分的なこともあってかマスターズと入れ替わって2レース目でアドバンスに2分先行の混走となった。
注目の山口創平vs松本一成は、前に書いたとおり前日試走で一成がドクターヘリで搬送され一成DNSとなってしまった。となると、観戦ポイントは本命創平に誰が絡むかということ。
ホールショットは中島渉が決めたが、最初の登りで岡山優太が渉を交わしてトップに立った。創平はその後にピタリと付ける。地元九州とあって優太への声援はいつになく大きい。トップに立ったからなおさらだった。
一旦視界から消え、森を抜けて再び観客の前に戻ってきたとき、創平が優太を20秒近く離してトップに立っていた。創平来たな、と思った。昨年は見られなかった創平の圧倒的な勝利のながれだ。
渉が優太の前に出て創平を追う。昨年一成に対して離されることなくついて行っていた渉が1周目半分で20秒離されるのは意外だった。優太も地元の期待に気負ってトップに立ったのではないようで、渉に交わされはしたもののしっかり食らいついていた。
2周目の恐竜の前で創平と渉の差は更に開いて40秒。渉と優太は15秒差となっていた。更に4位後藤大地まで20秒。5位上野悠佑太はトラブルを抱えたようで更に30秒の間隔になった。
結局この差は縮まることなく、創平は渉を2分つき離しての復活勝利。昨年の未勝利がウソのような大差の勝利だった。創平。おめでとう。
渉は新車おろしたてという事もあって不発に終わる。次の朽木は同じガシガシ登るコース。言い訳にならないようにしないとね。
優太は今回の走りでばかっぱやいユースのトップ集団の仲間入りを果たしたと思う。この走りを維持して更に一歩前に進めて欲しい。
九州が熱くなってきたね。ん?あっそーか……だから噴火した?……失礼。
Men Advance
1位 今倉慎司
2位 上野亮
3位 橋本将吾
熱い九州勢の松尾真一がホールショットを決め、最初の坂をガシガシトップで登り切り、そのまま戻ってきた。続いたのは、今倉慎司、村田悠歩、飛瀬正博、橋本将吾、山西健司、穴田玖舟、上野亮、長谷友博。勢いからすると表彰台はここまでのイメージ。エリート返り咲きを狙って北海道から参戦の玖舟はこの集団で掴まったまま抜け出せなかったようだ。
2周目の恐竜で、今倉慎司がトップに上がって、2位に落ちた松尾真一を20秒突き放していた。トラブルが無ければ優勝決定のながれ。レンズ越しには、んー誰だ。いやーノーマーク。今倉慎司。でも、よくよく振り返ると2017全日本(正確に言うと全日本併催のCJ)のチャレンジで、あの(炎の体育会TVで自宅を公開していた)マスターズ優勝者石川正道を抑えて優勝している。勉強不足だった。
松尾真一に続いては、3位に橋本将吾、4位に上野亮のINFINITYコンビが上がってきていた。村田悠歩、飛瀬正博も続くが、勢い的には4位の上野亮までの4人に絞られたイメージ。玖舟は抜け出すどころか順位を下げて昇格の目をなくす。 3周目上野亮がチームメイト橋本将吾と松尾真一を交わして2位にアップ。橋本将吾もそれに続き、松尾真一は表彰台圏内から脱落する。
最後の1周は上野亮が今倉慎司との間隔を20秒縮めるも、それまでの差が大きく50秒近い大差で今倉慎司がトップでフィニッシュした。 今倉慎司、上野亮が昇格決定。
今倉さんと上野さんは昇格システム知っているだろうから大丈夫でしょうね〜。
つづく。

タグ:Coupe du Japon
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