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全日本MTB選手権 2018 7/21.22 富士見 観戦記 その2 [MTB観戦]

ではXCEです。
ダウンヒルのスケジュールを少し前倒しし、その後ろに入れる形で開催された初のXCEの全日本選手権。XCEの日本一を決める大会。前橋で数年前から開催され、昨年の富士見秋でエキシビションレースとして行われ、全日本に結びついた。
様々なシーンが各所で行われるがそれを撮れるのは1カ所のみ。DHと同じでカメラマンにとっては非常に厳しいフォーマットである。ただ、撮ってて思うのは、複数人数を絵に収めて撮ろうと考えるということ。その4人でのレースである事を残そうと考えること。でも、レース展開を撮るなら動画の方が優れている。そこの良い塩梅を探すのが必要なのだろうなと改めて感じた。

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私の中ではこの1枚が一番心に残ってます。
今回のエントリーは女子5名、男子20名。XCEには32名MAX4名4回戦レースと、36名MAX6名3回戦レースのフォーマットがある。今回は4名フォーマットの採用だったので、男子女子いずれのケースにおいても1回戦で2名レースが発生してしまうなぁと思っていたら、32名に届かない場合でも予選落ちを出すのだなと知った。
1-4はビッグファイナルのみ。
5 1人予選落ちビッグファイナルのみ。←女子はここ
6-8 予選落ち無しでセミファイナルから開催
9-11 予選落ち有りで8名でセミファイナルから
12-16 予選落ち無しで1/4ファイナルから開催
17-23 予選落ち有りで16名で1/4ファイナルから開催←男子はここ
24-32 予選落ち無しで1/8ファイナルから開催
33- 予選落ち有りで32名で1/8ファイナルから開催
ま、そうだよね。残ると分かっている2名レースなど無駄でしかない。
ちょっと勉強になった。
まずは女子。4名でのビッグファイナルのみ。タイムトライアルの結果から優勝候補は中島悠里。ナカシマユウリ。苗字でも名前でもMCを惑わせるポイントがある。苗字は中島瞳のナカジマが側に居るのでどっちかに引っ張られて言い間違えやすい。名前もユウリと書いてユリと読ませるケースもあり、こちらも下調べ無しで臨むと痛い目に合う。今回はMCさんしっかり言えてた。
悠里に対するは川崎路子、辻瑞穂、吉岡梨紗のPAX3姉妹……で良いですよね>梨紗さん。ここに前橋で優勝経験もある褐色の弾丸おB……娘、広瀬由紀がいないのはちとさびしい。
レースは路子がホールショットを決めて森の中から出てきたが、パッシングポイントであるバックストレートで悠里ががっつり踏んで前に出た。そして、そのままじりじり差を広げて悠里が優勝。XCEの初の全日本王者になった。おめでとう。
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男子の注目は前橋で上位を争った、小笠原崇裕、佐藤誠示、澤木紀雄。紀雄はTT1位だが、誠示は9位、崇裕は11位。ただし、TTタイムだけでは決まらないのがXCEの面白いところ。スタートのダッシュ力。再加速力。コーナーワーク。後ろに目がついているような絶妙なライン取り(必要以上の蛇行など意図的な進路妨害は失格になる可能性有り)でTT結果を覆すことが可能だからだ。
DHから参戦の永田隼也は当日DHの試走、予選、決勝を走ってからのXCE。タフである。見るからにたくましい体つきで瞬発力の高さを感じさせる。TTは8位。
ロードで名を馳せるDK(男子高校生)中村龍吉。足がぶっとくていかにもって感じだ。森の中のテクニカルなシングルっぽいセクションが終わったらフラットな芝と砂利。前半を上位で戻って来れれば得意の足が活かせる。TTは6位。
幸平同様お子様を授かったばかり(第三子)の戸谷亮司、家族の声援を受ける岡本紘幸の2人のパパがTT2位3位。パパというのにはまだまだ遠そうな上野悠佑太と穴田玖舟がTT4位5位。玖舟はテレマークスキーという世界にも名を轟かせる多才な若者。しゃべりも達者ならいろんな道が開けそうだ。
マウンテンバイクに結びつけていろいろ活動の幅を拡げている佑太。彼の進み方は後進の若者に、ファクトリーのプロにならずともトップ選手としていろいろな道があることを見せてくれているのではないだろうか。TTは7位。
第一レースはTT 1,8,9,16位。紀雄、隼也、誠示、そして前橋XCE主催のハッシー。優勝候補3人にいつも迷彩服のチャッカマンという組合せ。この組合せが発表されてどっと沸いたのは言うまでも無い。レースは紀雄がホールショットを決め危なげなくトップ。森からは隼也が2位で抜けてきたが、バックストレートで誠示が踏み込み隼也を一気に交わした。ハッシーは……。
第二レースはTT 4,5,12,13位。玖舟、悠佑太、詫間啓耀、鈴木禄徳。TTの結果から見る限りホールショットを決めない限りは啓耀と禄徳に勝ち目はない。で、森には玖舟と悠佑太の順で入っていく。はい。勝負は終了。
第三レース。TT 2,7,10,15位。亮司、佑太、萬屋和也、後藤大地。このレースも和也、大地がホールショットを決めない限りは順当に亮司と佑太が勝ち上がる。で、ホールショットを決めたのは大地、続いて佑太、和也、亮司。亮司はいくらTT2位でも3位までに入らなかったら前2人を交わさなければならず、かなりきつい。森をでてTT最遅の大地が先頭なので、バックストレートでは4人が団子に。佑太は右に和也は左に振った。が、踏ん張る大地の前に出られたのは佑太のみ。大地は2位を守る。三者に前を塞がれた亮司はなすすべなくTT2位でありながら敗退となった。
第四レースは、3,6,11,14位。紘幸、タツヨシ(中村龍太郎という有名人ががいてどうしても龍吉と見ると頭がリュウキチと読んでしまうので……)、オガ、田淵昂。ここは、前橋の優勝者でレース巧者のオガが上位2人を食うか。特にXCに不慣れなタツヨシがオガを前に出してしまったら辛い戦いになる事が予想された。が、タツヨシがホールショットを決め、オガは紘幸に次いで3位で森の中。タツヨシがしっかりと逃げ、オガはバックストレートで紘幸に並びかけるも不利なラインだったため交わすには至らず、1回戦敗退となった。
第一レースから第四レースまでは二〜三分間隔で進行。二レース目となる第五レースはどれくらい間隔を開けるのだろうと見ていたら、組合せの事務作業がが終わり次第の僅か三分のインターバルでとなった。第一レース勝ちあがりからは12分後。第二レースからは9分後。第六レートで言うと、第三レースからは9分後。第四レースからはなんと7分後のスタート。陸上の800m走をそんな間隔で走れと言われたら……、うーんMな人達だ。こういう短間隔での高負荷レースをどうマネージメントするかも勝負を分けるポイントなのだろう。
準決勝、第五レースは第一、二の勝ちあがりの戦い。紀雄、誠示、悠佑太、玖舟。レース巧者の誠示が若い2人を押さえ込めるか。玖舟vs悠佑太のどちらが実質2位争いを制するか。森に入った時点で誠示は最後尾敗退決定。悠佑太vs玖舟は悠佑太が紀雄の後ろに付けたところでほぼ終了。玖舟に並びかける力は残っていなかった。
準決勝もう一方の第六レースは、佑太、大地、タツヨシ、紘幸。大地はホールショットを決めればあり、他3人はいずれもトップ通過の可能性を持つといった予測。ホールショットを決めたのはなんと大地。森の中を抜けて大地、佑太、タツヨシ、紘幸の順。だが、TT15位の大地のスピードでは4人は団子状態。バックストレートに入ったところで早々に佑太が大地を交わす。そして、一発のスピードを持つタツヨシは一旦左から刺そうとしたものの、そこから切り替えて佑太が大地を一気に交わしたスペースに入り込む。スピード差がありすぎて院を閉める前に交わされてしまい大地は対応しようがなかった。タツヨシは体力的に超余裕だったようで、勝ちあがりを決めていたのにゴールまでのストレートで佑太にアタック。最終コーナーからの立ち上がりで前走者を交わして見せた。やっぱり一発の速さは持っているね。
スモールファイナル。日本的に言うと5位〜8位順位決定戦。スモールファイナルの方が良いね。ちょっと間隔が空いて第五レースから12分後、第六レースから10分後になった。第一レースから勝ち上がってくると12分12分。第四レースからだと7分10分。第一レースからの方がインターバル間隔は空くという事。TTでどこの枠を狙うのかも重要という事になるね。
玖舟、誠示、紘幸、大地。三レース目で体力勝負という側面も見えてきているが、ここもホールショットは大地が決める。続くは誠示、玖舟、紘幸。紘幸はTT速いものの、スタートダッシュは毎回後ろ。ここの改善が必要だね。大地はバックストレートまで持たずにタレて終了。誠示がトップに立ち、玖舟が続き、最終的に大地は紘幸に交わされてしまう。ま、TT15位でよく頑張った。
そして、ファイナル。紀雄、悠佑太、タツヨシ、佑太。ユウタが2人。打つ度に変換を変更しなければならず面倒だなぁとぼやいてみる。ここまでTTから1回戦、準決勝と危なげなくトップ通過してきた紀雄。1度戦って力の差を見せつけている悠佑太は敵では無く、一度も戦っておらず準決勝では余裕のまくりを見せたタツヨシをマークしているはず。スタートダッシュは紀雄が決めた。続いてタツヨシが森に入っていったように見えたが、出た来た時に紀雄の後ろに居たのは悠佑太だった。決まったかなと思った瞬間。紀雄をバックストレートで交わす力があるとしたらタツヨシ。ここでタツヨシがピタリと付けていたら、もしや、という流れも考えられたけど、悠佑太が前に居る時点で終了だった。
紀雄、おめでとう。
第六レースでゴール前スプリントを展開したタツヨシ、佑太が3位4位。観客視線的には、ただでさえ第五レース組に対してインターバルが二分短いと分かっていてやるべき事だったのかって、、、、にわか解説者に語り口を与える展開だったね。
紀雄、涙の表彰台。初代全日本XCE王者。おめでとう。
このXCEにかけてきた紀雄は、XCOとXCEでは身体の作り方が違うことを教えてくれた。瞬間的なパワーが必要になるXCEでは身体の絞り方が違うのだそうだ。今回はXCEに焦点を当ててそれだけのために身体を作ってきたとのこと。だから、翌日のXCOはそれなりの結果にしかならないと。そのレースにピークを持っていくということの意味の一部を聞かせてもらったな。いつでも体重がプラスのピーク状態を続ける私とは全然違う世界だねw。
XCEは身体作りだけでなくて、翌日のXCOに響くという事も多く聞こえてきた。ホントなら別の週末にしないとライダーとしてDHやXCOとの両立はできないんだろうね。ま、興行的視点では無理だけどな。認知度が上がってファンもたくさんついてXCEが単独で全日本選手権を開けるようになるのが一番だろうね。
つづく。

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