すん評 偽りのドラグーン I〜V 三上延 [すん評]
電撃文庫というライトノベルの文庫の本。
有川浩もそうだが、三上延もこの世界から出てきた人なのだな。
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有川浩がだーーっとたくさん本を出しているのに対して、この三上延という人の本はあまり出ていない。
で、あからさまにライトノベルという装丁で手を出しづらかったが、これしかなかった。
1巻から5巻まで読み終えて。
この人とは感覚が合うらしい。
すらすら読めたし、登場人物がすんなり入ってくる。
前半と後半で比べると、話が進むほど内容にも重さが増してきて、
年月が進む内に作者の感性も変わっていったのかなと思うところもある。
それも良い方向への変化だった。
竜をパートナーとして生きる民と、竜を敵視し機械による支配を推し進める国。
竜をパートナーとして生きる民の国の1つが滅ぼされた。
王と仲の良かった双子の兄の王子を殺されたジャンは、国を失い、その身分を隠して隣国に隠れ住む。
そして、自分の国を滅ぼした敵国の司令官への復讐を遂げることを毎日のように考えていた。
そこに、ジャンと契約をしても良いと言う竜の少女が現れて、兄の名前を語って復讐への一歩を踏み出す……
前半は成長のストーリーだけど、後半に来ると戦争の色が濃くなり、必然的に人の死が描かれるようになる。
戦争にあって、無残に殺されていく人々を助けられないもどかしさ。
もっと書き込まれると良かったかもなぁ。
田中芳樹ばりに主人公クラスがどんどん殺されていくようだったら、もっと評価は高かったかもね。
ちょっと生き残りすぎたかな^^;;
あとは、特に時々出てくる全く別の視点の折り込みが良い。
後で刈り取られたときにすかっとするね。
そして、同時にむなしさも感じる。
娘もはまったらしい。
彼の作品は出たら読みたいね。^^
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