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すんぷ一押し 銀河英雄伝説 [MY BOOM]

著者は田中芳樹。徳間書店で初版が1982年。四半世紀前に第一巻が世に出て、全十巻、外伝四巻になる長編スペースオペラ。

私が一番影響を受けた本というと、今なら必ずこれをあげる。



この本を知るまでは「これ」という本はなかった。夏目漱石と新井素子以外はマンガしか読んでいなかったというのもあるが、この本を読むまで自分の拘りに拘りを感じていなかったのかもしれない。

この本のあらすじは

宇宙に乗り出した人類が、銀河を二つの国に分けて戦いを続けており、その中に現れた両陣営の英雄たちが、お互いの置かれた環境に翻弄されながら、矜持をかけて闘い、命を散らしていくというお話。三国志や戦国物ものが好きな人なら必ずはまる作品だ。

 

私がこの本から影響を受けたことは多々ある。堅いことから下世話なことまで様々だ。

一番影響を受けたのはなにかと言うと、
銀河帝国と敵対する自由惑星同盟の陣営に属する軍隊の将校・ヤンが述べることだ。

専制君主を戴く政治システムでは、政治の失敗の原因は専制君主が負うものであるが、
民主共和制においては、政治の失敗の原因はその政治家を選んだ民衆にある。

硬い表現だけど、言い換えるとね、あの小泉さんが日本を代表する立場についているのは、(王様のように)血統により必然的になったのでもなく、クーデターによって政治権力を手に入れたわけでもなく、一部の政治集団の中での権力闘争によってその座に着いたのでもないということ。

間接民主主義故に実感はないが、小泉さんを国会議員にしたのはそもそも私たち国民なのだ。その人の成功も失敗も、結局はその人を選んだ(日本では正確にはその人を選んだ国会議員を選んだ)国民に帰するものなのだという事。この物語の主人公の一人であるヤンの考えである。

この考えに触れて、選挙投票率の低さを思った。
「選挙に行かない奴に政治家を批判する権利はない」ってね。

何をしたって政治は変わらないというのは事実かも知れないが、政治に対して参加する数少ない機会を放棄するという事は、今の政治体制に信任を与えたことと一緒なのだという事。

この本に触れて以降、選挙の権利を自ら放棄したことはない。

自分にかなり影響を与えたなと思うのだ。

また機会があったら、この本については語りたい。

銀河英雄伝説 その2


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コメント 3

亮

これ良いよね。
おいらもはまった。一時期。
エンターテイメントとしても読めるし、政治小説とも読める、戦争モノとしても読める。
子供だったから、衆愚政治とかには考えが及ばなかったけれど。
by 亮 (2006-05-11 01:03) 

すんぷ

新書 文庫 デュアル文庫と刊行されていますが、その全てを買っちゃいました。(^_^;;;;)
新書は単なるエンターテイメントとして、
文庫は政治小説、戦略と戦術の違いなど、ここで何度も読み返しました。
デュアル文庫は速読のため(^_^;) 読破しました。

本って年齢によって受け止め方が違うんですよね。
その時なりの感動があったのを覚えています。

十年後、どのように感じるのかな。
by すんぷ (2006-05-12 05:38) 

銀河英雄伝説 DVD-BOX

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銀河英雄伝説のDVDソフトを紹介しています。
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by 銀河英雄伝説 DVD-BOX (2007-01-19 14:02) 

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