CJ MTB 2020 7/19 菖蒲谷 観戦記 その3 [MTB観戦]
Coupe du Japon MTB 2020 菖蒲谷 観戦記 その3
今年も初戦にドラマが待っていた。
トキ おめでとう。
2019吉無田勝者の竹内遼が居る。朽木、一里野、富士見勝者の前田公平が居る。白馬勝者の中原義貴がいる。深坂勝者の北林力が居る。COVID19でメンツが揃わなかったからだとは言わせない。
2020初戦CJ-1菖蒲谷で沢田時が同一周回完走5人のぶっちぎり優勝を決めた。
2016年U23最後の年。六月の世界選手権で鎖骨を折り、七月の全日本選手権を欠場。ジュニアから続けて来ていた六年連続の全日本勝利を棒に振る。しかし、鎖骨骨折から70日後、復活の白馬。トキは復帰後初レースで、なんとエリート初勝利を手にする。そして、そこから怒濤の五連勝。誰もがトキの開眼と翌シーズンには山本幸平一強にくさびを打つものと信じていた。
だが、翌年2017から表彰台には乗るもののまさかの未勝利が続き、2019は五輪出場を見据えた海外レース参戦つづきだったとは言え、国内3レース走るも表彰台に上ること無く終えてしまう。このまま沈んでいってしまうのか……。
東京五輪の選考がもやっと終わって、次なる目標を何処に置くのか。COVID19で先の読めない状況下でライダー達は何を見ているのか。スッキリしない空気の下で、トキはこの菖蒲谷の戦いでのCJ四年ぶりの勝利を自分に課していたようだ。3周目以降は1人旅になり、ただ1人12分台で全周を走りきった。強いトキの復活だ。
エリートになってなかなか芽の出なかったお遼の初勝利、常勝一転不発の続いた義貴の復活勝利、そして、国内常勝山本幸平を下してのリキ初勝利で湧いた2019。2020はトキの四年ぶりの勝利で幕を開けた。常勝トキの時代が訪れるのか。それとも?
ああ、書きたかった〜
筆の遅さの解決をはからないとね。
じゃタイスケ通りに行きます。次の朽木もあるのでささっと。
カデットオープン
CJじゃないレースだけど、有名人が来ていたので触れておこう。
オープンに参加の梶鉄輝。お久しぶり。パリンピックに向けて活動中のアスリート。トライアスロンだっけな。腕に障碍が有りながら、今回も健常者に勝る走りを見せてくれた。タイム的にはエリートの25番くらいに当たる。頑張って欲しいね。
もうすぐユースのカデットは、Q-shu Unionの楠侑磨が勝利。XCCで小学生クラス勝利の佐竹清亮を40秒差で下した。
ユース
ユースは柚木伸元本命で現地に行って、コースを見て大本命だと思った。登りも下りも伸元向きのコースだからだ。スタートループこそ途中まで楠皓雅に先行させるも、20秒差で1周目に突入。そのままどんどん後続との差を広げて勝利を獲得した。下りの速さは定評通り。ギャラリーの前の登りで前がつまっても動じること無くスタンディングで逃れてみせたり。これだけのテクニックを備えた上でこれからじっくりと心肺機能が成長していったらと思うと楽しみでならない存在だ。
たぶん、伸元と同年(YOBくださいJCF様)の皓雅は2位。3位にユース2年目の高橋翔。4位に一年目の澤井千洋が入った。
伸元の陰に隠れた形の皓雅だが、タイム的にはエリートで言えば松本佑太の前、ジュニアでも北林仁の前に入る。スピードは充分備わってきているということ。三井寿展(2001-2005)、渡部忍(2004,2005)以来の宮崎県エリートの誕生は近いね。^^
ちなみに、伸元はタイム的にエリートだと佐藤誠示の前だから同一周回完走圏内。ジュニアでは一成の前でフィニッシュしたことになる。すごい。
チャレンジ
展望では、時間切れでお手上げしたクラス。
優勝は遠藤琢也。レースが始まってすぐに、音速な人達から昔エリートライダーだった人と聞かされる。早速DB検索。2005-2011まで走っていた方で、2012年に初めてJシリーズを見た私とはちょうど入れ違いだ。J1エリートでの最高位は2008さのさかと2009南さつまの18位。2010 J3吉備高原で勝利しており、57人しかいないエリート優勝者の1人でもある。リターンライダーうれしいね。
2位は音速チームから初参戦の高井一平。音速のホームコースで音速な2人が1-2で昇格を決めた。仕組まれた何かを感じたのは私だけでしょうww。ちゃんと昇格申請しましょうね。
女子 チャレンジ ユース マスターズ
ユースの日吉愛華は1人旅だが、昨年までの中島瞳同様、同時出走の男性クラスとどう走るかが課題になる。結果、おじさん達を20人近く次々と交わしながら、チャレンジ3位のタイムで、3分前スタートのチャレンジでは6位か7位の位置でゴール。いいね!
マスターズも1人旅。昨年のシリーズチャンプ中川左裕里。DNS 2018全日本チャンプの水谷有紀子との戦いを見てみたかった。安定した走りでチャレンジの2人を退けた。
チャレンジは2人。松浦珠絵と佐復亜都奈。この難しいコースをデビュー戦に選ぶあたり、やる気満々と言うことでしょうね。また、お会いしましょう。どんな絵が欲しいか言っていただければ優先でロケーションさせていただきますよ^^
アドバンス
大変申し訳ありませんでした。あなたの名前を見落とすなどあってはいけないことですよね。現地に着いてから言われる言われる。直前に出したのによく読み込まれているものだwww。はい、優勝候補の大本命は久保一真様あなたでございました。
ということで、試走でアクシデントはあったようだが、若い身体は傍目には影響なく、4+1周回のレースで13位以降をラップダウンにする快走となりました。久保一真やっと昇格おめでとう。
……元はといえば最終戦ゆぶねで……ぼそっ。
で、アドバンスも一真に続いて、ソニックが2-3。スーパーアドバンス一真がいなければ、こちらも1-2な流れ。ホントに仕込んでないですよね>音速な方々。ただ、音速王国601河原敦 & 602長谷友博ではなく、602長谷友博と622八木郁人の組合せというのが予定外かな。
長谷友博は2017シーズン以来のエリート復帰を決め、今回、音速ウエアデビュー(今まで音速王国国民なのに一般ジャージだった)の八木郁人は、アドバンスブロンズゲット。昨シーズン最終戦ではチャ連でブロンズをゲットしており、福王寺大樹、向⼭浩司に次ぐブロンズコレクター第3の存在になれるか。楽しみである。
マスターズから転身の石川正道は、土曜から出ずっぱりでの体力的な問題か4位に落ち着く。
陥没ジャンプを1レースは取りに行きたいと思って行ったものの。誰か飛んでいたかもしれないがタイミングが合わず撮れずに終わり、その後北壁にたどり着いたときにはレースはもうゴールで終了タイミング。釣果は散々な結果になってしまった。大変申し訳ないです。
マスターズ
ここは、もう1人見逃していた山本和弘。
実は、この人2012年にトップライダーとして引退していて、その引退レースの白馬が私の一眼デビュー戦だったりするのだ。
おかしな2人を寄せ付けず、昨年の全日本を制した人は此処でも強かった。岡本紘幸が2周目くらいまでは必死に食らいつくも次第に離されてしまった。
山本和弘優勝(30代1位)おめでとう。
岡本紘幸2位(30代2位)あなたは走りすぎですwww 耐久XCC & XCO
ベストオブザレストの戦いは3位(50代1位)に酒居良和が入る。田村竜樹は昨年からマスターズに鞍替えしてきた吉元健太郎の前に初めて出て4位(30代3位)。吉元健太郎は5位(40代1位)。そして、スロースターター澤田泰征が50代のライバル関係にある(2019年3勝2敗)有持真人を序盤に交わしてじりじりと引き離し6位(50代2位)、暑さに弱点を抱える有持は7位(50代3位)、トラブルから一旦戦意喪失したものの盛り返した大橋尚哉が8位(40代2位)、妙高、ゆぶねと全体4位、年代1位を連ねていた赤坂佳紀はペースが上がらず9位(40代3位)に沈む。
60代の争いは橋本寛二vs奥村憲央。昨年はポイントこそ橋本寛の圧勝だったが、直接対決では奥村の4戦4勝だったが、今回は橋本が先着し一矢報いる形となった。
堺章吾10位(40代4位)、奥田晃久17位(40代5位)、橘田淳一郎19位(50代10位)、山崎雅典21位(40代7位)などが他クラスからマスターズにやってきて、マスターズもどんどんキャラの濃いメンツの集団になっていくなぁと思うなりww。
女子エリート
川口うららのうら庭とも言える菖蒲谷。このレースは彼女のためのものだったね。
川口うらら優勝 おめでとう
昨年の深坂以来走りを見ていないので、実に走りは10ヶ月振りwww
深坂から三月に世界がストップするまでの間に世界を相手に勝負をする日々になって、アジアではちょっとばかり失速したものの、ギリシアやトルコでは表彰台の真ん中をゲットするようになった。それからまともに走れ環境となって身体やモチベーションをどう維持しているだろうかと思っていたが、とりあえず国内比では良い感じを保てているようだ。
2位には、夜目遠目マスクの内で表彰台の3人は同世代に見えるよねと言っていた末政実緒。そういう発言をする時点で……なのだが、それでも上下動の激しい休むところのないこのコースで2位はさすが。実緒ジャージとCanonのAFとの相性がよろしくないのが見えてきたので、次からは流しモードは封印でシャッタースピードをあげて置きピンでジャンプを撮ろうと思う次第です。
3位は矢吹優夏。NESTOとサポート契約を結んだことで、今までのようにアマチュアな乗りばかりでは居られなくなっての1戦。序盤こそ実緒と絡んで走っていたが、下りのテクニックの差がこのコースでは決定的な差を生んだようだ。世界の流れはテクニックを要求する方向で変わらないと思うので、怪我して日本全国津々浦々のたぬきなおじさま達を心配させないように、若い今のうちにテクニックを磨きましょう。
松本璃奈は、この環境下で乗り込めていないようで、スタートループでは2位で通過したものの、そうそうに集中力を切らしてしまったようだ。人それぞれ様々な環境に置かれているので、こればっかりは仕方ない。怪我という形で負債を背負わずに済んだことを吉と考えて、次に繫げよう。
平田千枝は難易度の高いコースに翻弄されたか、-4 Laps。この環境の要因も少なからずあるだろう。加納尚子もかなり手こずっていたね。DNFなのはちょっと気になるが……。
ジュニア
松本一成の1人旅を予想したが、副島達海の粘りがあって最終コーナーまでの戦いになった。SL+1周目までで1分近い差になって、その時は勝負あったと思ったがエリートと混走の中でいつの間にやら30秒に縮まり、ん、また縮まったか?といつもと違う展開になった。最終周でのスタートゴールに一回戻るギャラリー下りでは5秒も無くなっていた。観客からどよめきが起こる。そして、MC絶叫の中、一成が後ろを振り返りながらの一秒差でゴール。
表彰台での負けず嫌いなコメントはいつもの一成だったw。
副島達海は熱烈なるおねいさまのファンもいて、その愛されキャラはちゃんと育てていきましょう。今回のレースもいたく感動されていました。できれば一成が卒業する前にがぶっと行きたいね。
北林仁は(ペース的には松田賢太郎と同じくらい)若いのに突っ込まずに最終周回までペースが維持出来ているのがすごい。長見真左哉はこのコースがデビュー戦になってしまった自分を恨むしかないね。次に掛けよう。
エリート
最初に書いたように強いトキが戻ってきた。
スタートループは平林安里が抜け出た。
トキ、幸平の後継者北林力、XCCを制して今年最初のエリート金メルをゲットした竹内遼が続き、抑え気味なのか昨年シリーズチャンプ前田公平が少し間を置いていた。中原義貴、村上功太郎、松田賢太郎、黒瀬文也、山口創平が日体大のジャージに身を包んでいる。松本駿、松本佑太、萬屋和也、佐藤誠示、鈴木智之、岸本直樹、ジュニア卒業の岡山優太
……感覚的にこの辺りまでが完走組かなと思った。ま、1周のタイムが予想より短かったのでこの半分になってしまうのだが。。。
スタートループを終えて1周目。安里の姿はなく、トキを交わしてリキがトップで一番長い下りを下って来た。
安里は昨年からこのパターンから抜け出せていない。トップで飛び出ても、メカトラか何かでそのポジションを維持出来ないでいる。チームを変えて心機一転流れを変えられるかと思ったが、XCC同様まだ深みにはまったままのようだ。
リキから15置いてトキとお遼が現れ、30空いて公平、功太郎。50秒空いて義貴。さすがにここまで開くとトップからは脱落だ。
30秒空いて誠示、和也、マシュンのお兄さんおじさん勢。XCCでペースが落ちてくる若造を食い散らかしたペース配分の妙は此処でも光る。
ただ1人佑太はずるずるとポジションを下げずにマシュンに食らいついていた。
ほほお。何か掴んだように見える。コースの特性からか、SL+1周にしてこれ以降の選手には前を狙う覇気が消えかけていた。此処が完走ラインかな。と見直す。
SL+2周目。
トキがトップに立った。10秒遅れでリキ。30秒差でお遼。お遼はその前の周でトキとパックだった(1度はトキの前に出たらしい)と考えると、この周で40秒近く離されたことになり、いくらシャボン玉のハートが鋼鉄のハートになっているとしても巻き返せるペース差ではないと思えた。
30秒空いて公平。お遼との差は変わらないので、トキがペースを上げて勝負に出たということだった。実際ラップチャートを見るとトキだけが12分を切るタイム。他に対して30-60も速いペースを刻んでいるのが確認出来る。
公平の20秒後に功太郎、90秒空いて義貴、30で誠示、マシュンのパックは変わらず、和也が少し遅れ始め、佑太もずるずると落ちていく。
SL+3周目。
トキが強い時の盤石な走りで登っていった。リキは40秒遅れで走りに切れがない。そして30秒後、お遼が公平に交わされていた。
公平に必死に食らいつくも、抜き返すほどの力は残っていそうになかった。公平はスタートループで突っ込んでいなかったことから、自分のペースを作っていると感じたので、ここからトキに追いつく可能性があるとしたら公平だろうと思った。
40秒空いて功太郎。お遼と功太郎のペースは似通っているという流れだった。二分半空いて義貴。その15秒後に誠示、マシュン、和也のパック。
ロックオンという言葉が自然に出てくる。功太郎との差はかなり開いているので、誠示先頭のパックの餌食になるのは義貴が最後となる。
耐えながらもずるずる落ちていく佑太の後ろにいつの間にか文也。もうすぐ、切られるというタイミングで、もう一周を考えられるだけの体力が残っているかどうかで走りが変わる。
足きり食らったスペースで移動中、うららの兄という人に出会った。いや、ただ、それだけ。
SL+4周目
トキの後ろに居るはずのリキが姿を消した。体調に異変があったようで自分で降りたという。残念。
2位には80秒で公平。残り1周半で縮められるタイムではない。30開いてお遼。ペースが極端に落ちているわけではない。ホント、シャボン玉のハートは返上してしまったのだね。いいね!50空いて功太郎。今日の走りは、気がつけば功太郎、的な位置づけになったね。
5位に誠示、マシュンのパック。義貴は交わされて7位。パックから少し遅れた和也が義貴をロックオンで、池の畔を過ぎていく。
その後ろにはペースを崩さずに走る文也があがり、佑太は10位に。創平、鈴木智、音速の若頭岸本、詫間啓耀がラスト一周のイメージで最後の死力を振り絞る。
SL+5周目
ファイナルジャンプを撮りにスタートのストレートを逆進する間に、文也と遭遇。それ以降は来ない。つまり、佑太以降は切られたということだ。
ファイナルジャンプで120秒差。トキと公平の差はつまることなくむしろ開いていた。
お遼、功太郎の順でファイナルジャンプを飛んでいく。
飛ぶ確率の高いときに撮りたいのですよ。なので全員撮りのカメラマンに飛んでいるところを撮って欲しい場合は、なるべく同一周回完走をしていただけると助かりますw。
トキのゴールを撮りに移動を始めると、視界に和也が入り、その後ろに文也が迫っていた。義貴が食われ、文也は更に前の和也も食おうとしていた。この若者のペース配分はどうなっているのだろう。もしかしてマラソン向きなの?
で、背中の方でマシュンから後ろが切られるとの報。同一周回完走は誠示までとなった。和也、文也、義貴で-1 Lap
ゴール
トキが一番でゴールを駆け抜ける。
監督?と抱擁。おめでとう。
2位は出だし安全に行った公平が地力を見せてゴール。3位は粘ってお遼。4位安定の功太郎。そして、本人もまだ若いけど若者イーター誠示が5位最終完走者になった。
なんかいつもと違ってこんな書き方がしたくなるレースでした。
帰りは、2日分の山歩きが身体をむしばみ、八幡浜や深坂と同等の10:00に帰着となりました。国内自由に動けるようになったら、後泊して写真上げてからゆっくり帰るというのもありかなと思いつつ、皆様ご精覧ありがとうございました。
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