SSブログ

全日本MTB選手権 2019 観戦記 その2 [MTB観戦]

全日本MTB選手権2019 観戦記 その2
DHが終わると、次はXCE。それが定番化してきたね。が、1人1人くるのを待ち構えて一発必中が必要なDHと、1人1人をかっちり撮るのもあるけどレースの流れを1枚で表すような複数の人がそれぞれに良い感じな絵も必要なXCE。カメラを撮る人間からすると、気持ちの切り替えがそこそこ難しい。
しかも今回のXCEのコースは?????なコースだった。前半はガツンと登ってクネクネした後、しばらく抜きどころの無いシングル。からの後半は斜面を横に走って、いきったりきたりしながら降り、キャンバーをこなすテクニックが必要なセクション。それを2周する。コースのどこでも前走者に並びかけられるような設定ではなく、特に盛り上がる後半部分がキャンバーで自制を求める走りになってしまうのが観客的に難。後半はゴールに飛び込むところまで横並びで全力駆け引きできるコースにして欲しいかな。ドラマチックな絵がとっても撮りにくかった。
67487226_2671208969772510_7980042076257517568_o.jpg
エントリーは14名。DNS2人で12名出走となり、あと1人欠ければ、3人予選落ちのセミファイナル8人からになるという際どさだった。もう少し募りたいね。XCO(90分競技)とXCE(1-2分高強度)は身体の作り方が違うし、XCOの方がやっぱ優先の人が多いので連日レースだと参加しにくいのだろう。もちろん、金曜eMTB、土曜XCE、日曜XCO、しかもその内2勝という変な人も居るけどねw。
67317484_2671210509772356_1630187917034913792_o.jpg
XCEは最初にTT(タイムトライアル)を行って、タイム一番の人は全部の山の一番上、2番目の人は下の山の一番上、3番目の人は下の山の下の山の一番上、4番目の人は上の山の下の山の一番上……という様にトーナメントの場所を決めていく。決勝に進む場合、一番の人は1-5-8レース目、3番目の人は4-6-8レース目となる。4番目になると2-5-8なので、レース間隔でいうと一番は一番有利だが、3位と4位のレース間隔を見ても、必ずしも上位が有利ではない。実はここも駆け引き要素の1つだったりする。
TTの結果で一番盛り上がったのは、澤木紀雄(TT2位)、佐藤誠示(TT7位)、上野悠佑太(TT10位)組。前橋XCEの決勝のメンツであり、当然ここ田沢湖でも決勝進出の可能性が高い3人が1回戦で顔を合わせ、誰か1人が落ちるとなったからだ。16人3回戦方式で1回戦で負けると最高で9位どまりとなってしまうのだ。
67361987_2671211886438885_4973743717006442496_o.jpg
結果は、悠佑太の瞬発力が光るまもなく終了。紀雄、誠示、年長者2人のレースマネジメント能力が勝る。特に紀雄の出来がよく見えた。その他の1回戦はTT8位の鈴木禄徳がメカトラDNFでTT9位の中村龍吉に屈した以外はTT順当の結果になる。ちなみに、Riders DNF or DNS in the first round of the main event are listed without classificationというルールがあるので、順位が欲しければ1回戦は推しでも良いからゴールしましょう。
67079969_2671215126438561_3927699368299200512_o.jpg
セミファイナル1組目は、1竹之内悠、4長谷川拡介、5松本佑太、9中村龍吉。昨年の決勝、前橋の決勝を考えると、佑太と龍吉であるが、TT1位の悠がレースの主導権を握っていると考えられる。スタート後は、佑太、龍吉、悠、拡介の順。ゴール側の一番上のコーナーで、インを閉めてコンパクトに回る龍吉の外を悠がするすると抜いていく。キャンバーの関係でコーナーのライン取りに自由度がなく、インを閉めて走ると決めるとアウトインアウトでラインを塞ぐことが出来ないことを逆手に取った戦術だね。龍吉は反撃できず、佑太をも交わした悠と佑太が勝ち抜け。
67310473_2671215626438511_43483215272345600_o.jpg
二組目は、2澤木紀雄、3穴田玖舟、6後藤大地、7佐藤誠示。紀雄が当確で、レース巧者誠示に、瞬発力にあふれる玖舟と大地がいどむ構図。スタート同時に玖舟がチェーンを失い脱落。ホールショットは大地が取り、誠示がそれに続く。紀雄は悠然と3位を行く。奥のコーナー手前で誠示が大地の前に出る。2周目に紀雄が来ることが分かっているのだから、行ける時に抜いておく必要がある。紀雄は2周目に入ったところからペースアップ。最初の登りで大地を攻略。そこからペースをコントロールして、誠示、紀雄の順で勝ち抜け。
67423747_2671218109771596_5771779895080255488_o.jpg
スモールファイナル。玖舟が居ないので、龍吉、拡介、大地の3人。スタートはやはり大地が取る。彼はやはりスタートが強い。拡介、龍吉の順で追う。大地がいかに前を守れるか……と思ったら、ペースが落ちついた大地と拡介の斜面下側をぐいぐいと踏んで龍吉が一気に2人を交わしていく。やっと昨年見せた爆発力を発揮してきた。最終レースなので1度交わされると巻き返すのはきついので、龍吉の5位はここでほぼ決定。大地vs拡介は大地がスリップダウンで自滅。5位龍吉、6位拡介、7位大地、そして、8位に玖舟で順位決定。龍吉は貴重なUCIポイントを1P獲得。あとはCJに出なくても来季エリート決定だ。
67213338_2671216849771722_5412921676553781248_o.jpg
ビッグファイナルは女子から。たった3名の争い。1広瀬由紀2川崎路子3鈴木美香子。もっと出て欲しいな。スタートに定評のある由紀が前を取るが、路子がバークストレートで上から交わしトップへ。ほとんど1周目で勝負は終わっていたが、あとは耐久レースの空気が漂う中そのままゴール。今回のコースはスピード感がない上にちょっと長かったね。長いのならドラフティングが使えるようなコース設定で前に出る方が不利なコースで最後まで勝負所を引っ張るのが良いと思う。
67782899_2671217403105000_5373525745433837568_o.jpg
男子ビッグファイナル。悠、佑太、紀雄、誠示。王者紀雄は揺るがないが、奥のコーナーでの戦うすべを持っている悠がそれを活かした走りが出来るかで展開は変わるかと思われた。長いコースに体力を奪われたと考えると、XCO上位が強くなると考え、紀雄、悠、誠示、佑太と読んでいた。
スタートして紀雄が飛び出す。やはり、ここ一番は後ろから様子を窺うことはしないのだなと思う。悠のキャンバーのこなしに一目を置いたと言うことなのかもしれない……と、思った瞬間だった。紀雄がスタート側の下りコーナーでスリップダウン。コース外に転げ落ちた。復帰に手間取り、ここでレース終了。キャンバーのバックストレートを誠示、佑太、悠の順で駆け抜けていく。そして、予想通り、アウトアウトアウトのコーナリングで、インを閉める佑太を交わし、イン廻りでスピードの乗らない誠示を立ち上がりでキャンバ下側から交わしてしまう。勝ちワザを持っている人は強い。悠の勝ちはここで決まった。悠は前日のeMTBに勝ち、そして、XCEでも優勝。紀雄とのバチバチを見てみたかったなぁ。2位に誠示、3位に佑太、そして、紀雄が来年のリベンジを誓う4位に入った。
XCEはどちらかというと都市近郊でのレースに振り向けていってはどうだろう。河川敷の公園の周遊道を使うとか(法面は使わないぞっと)、城址公園などの市の中心街で行うとか。ハードルは高いだろうけど、人目には触れられるよね。
つづく


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。